アパレル業界では、従来の大量生産からの脱却が難しい中、「小ロット生産」への対応が一般的になりつつあります。 Tailored Industry様では、独自のオンデマンド・ソフトウェア・プラットフォームにより、米国内のアパレルブランド向けにゼロMOQ生産を実現し、小ロット生産を次のレベルへと進化させています。 Tailored Industry社の共同設立者兼CEOであるAlex Tschopp氏は、「当社のオンデマンド生産プラットフォームとSHIMA SEIKIのホールガーメント横編機を組み合わせることで、過剰生産がなくなり、需要と供給を正確にマッチさせ、アパレルブランドに対してサプライチェーンの競争力を強化することができます。」と、ニューヨークのブルックリン、インダストリーシティにある同社で語っています。

大量生産の仕組みが余剰在庫を生む悪循環スパイラル

発注から納品までの効率化

過剰生産、あらゆる無駄、在庫管理といった問題は、工場だけでなく、産業界全体にも影響を与えていると、Tailored Industry様は語っています。

必要なときに必要なものを、オンデマンドで

「従来、ニット商品のコレクションを企画・開発し、大量生産するには6ヶ月以上の期間が必要でした。そのため、ブランドはスタイルや色、サイズごとに必要な在庫数を予測しなければならないのですが、正確な需要予測はほぼ不可能でした。

ホールガーメント横編機と当社のオンデマンド・ソフトウェアを組み合わせることにより、アパレルサプライチェーンに、発注後の生産を円滑にする新たな選択肢を生みだしました。高級感のある品質を保ちながら、短納期を実現するために、ホールガーメント横編機は重要な役割を担っています。オンデマンド生産は、消費地密着型生産とも呼ばれ、現地で生産し、現地で流通させるというものです。」

持続可能でより効率的な生産方法

新しい消費地型生産の課題として、大量生産型の価格設定と比較した場合、価格が高いというイメージがあります。オンデマンド生産は、商品ひとつあたりの生産コストが高くなります。しかし、アパレルブランドは、海外生産の衣料品について、輸送費、輸入関税、保管費、値引き、売れ残り品の処分費などを含めたオールインコストで評価する必要があります。 オンデマンド生産は、海外生産に伴うオールインコストに加え、余剰在庫を排除できるため、大量生産よりも低コストで収益性が高くなります。このように、オンデマンド生産は、アパレル業界において最も持続性の高い生産方法といえるでしょう。